山岳民族の森 タイ・メーテン       
ラフ族の村を目指す!

まぼろしの巨大アンタエウスを求めて!


チェンマイ市内から山へ向かって出発

 そもそもこれほどの本格トレッキングになるとは参加者全員がだれも予想しなかっ た。チェンマイのホテルで朝を迎えた私達はスーツケースに軽装(中には革靴の大馬 鹿者もいた)でロビーにおり立った。
迎えに来てくれたガイドは不思議そうな顔でこちらを見ている。なんじゃ!なんじゃ !
「スーツケースなんか持っていけないよ!」 とのこと。なんじゃ?? 聞いてない ぞ!? リゾート地の綺麗なコテッジに泊まるんとちゃうんかい?マレー・キャメロ ンの採集の様子を想像していた私達は少しビビリぎみ!
急きょ着替えなどの必要な荷物をリュックに押し込みなんとか出発。しかしいまだ革 靴の参加者もいる。ハプニングはこの“取るもの取らず”の一シーンから既に始まっ ていたのである。

最初は普通の舗装道路。これなら楽勝!と思いながらも途中で買い出しを行う。ここ で必要物すべてを調達しなければならない。さて、といっても何を買っていけばいい んだろう? 石鹸とティッシュかな、おっとお菓子もいるかな、いや待てよ、バスタ オルもいるのかな? さてこの買出しの結果がこの後に始まる“本格的これでもかお まえら山岳部か的サバイバルトレッキング”に多大な影響を及ぼすことなど誰一人知 る由も無いのである。クワ馬鹿にもこういう輩がいてもいいじゃないか。念のために 長靴(これが後に大活躍することになる)と荷物を入れることの出来るベスト、雨よ けの帽子、その他に少量のお菓子と水(この水も後のサバイバルでは必需品となる) 等を買い込み再び出発となった。山道が険しくなり、途中で川になった赤土の道を横 切りながら走る!我々を乗せたピックアップは横滑りしながらも、グングン坂を登っ ていく。しかし、車ではこれ以上進めないところまで行って下車し、昼食をとること となった。本当ならお腹がすいていないとおかしい時間なのに、未体験ゾーンに踏み 入れた期待と不安からか、食事がのどを通らない。

 しかし、やばい! これはやばいぞ! まわりはすでに深い山だ!

 でもよく考えてみたら私達はクワガタ採集に来ていたのだった。それさえも撹乱さ せるだけの得体の知れぬ緊張感が漂い、握り締めていた某ショップのクワガタのカタ ログを広げることが出来るまで、既に異次元の世界へ誘いこまれていたのだった。我 に返ったかのように山小屋の親父にクワガタ生息情報のヒアリングを行う。「いる よ。たくさんいる」とのこと。親父の指は写真のヒラタクワガタを指している。指を 換えて“じゃこれは?”と指差すのはもちろんアンタエウス。親父はうなずき、「こ れは大きい奴だろぉ、見たことあるよ」。しめた!これはいけるぞ〜!

気をとりなおして、いざ出発! 結局日本からの3人をあわせ5人の参加者に対し て、ガイドが3人ついてきた。オヒオヒいったいどんなところに連れて行くんだ!私 達5人しかいないのになんで君たちガイドが3人もついてくるの?と疑問を抱きなが らも歩き始めた。
(後に分かったのだが、ガイドの構成として1人はタイ語からラフ族の言葉への通訳 兼総合ガイド、1人は荷物を専門に持つもの(なぜかギターも)、もう1人は食事づく り専門であった。)




 
平坦な道路!これなら楽勝と思いきや! & こういうピックアップの荷台に乗って移動!(日本では定員オーバーで捕まる)
注:ピックアップ→タイ語で「ソン・テウ」といいます。意味はソン=2、テウ=列 い わゆる“2列トラック”

 
途中の買い出しポイントにアクセサリーを売りに来た メオ族の人と記念撮影!


 
いよいよ未舗装路に突入! & 車が入れる最終地点の「山小屋」で食事!


 
周りの風景はすでに山の中! & クワガタの写真を見せてさっそく生息状況のヒアリング!


 
外は大雨 ポンチョを着て準備万端 & いざ!出発!


 
途中の山並み!綺麗だなぁ。 & 荷物を持ってくれるガイド!
注:ガイドの腕が長いことに注目!!


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